否定文の述部の名詞を修飾する人称代名詞の所有格の位置についての説明です。このあたりはすこし難しく感じられるかもしれません。時間をかけてひとつひとつの文を大切に見ていってください。

 

48. 否定文 <述部の名詞が mo、ko で修飾される場合>

述部 + 主語の文で述部の名詞が人称代名詞所有格の mo、ko で修飾され、主語が人称代名詞の場合はまず 単音節の mo、ko が hindi の直後に、主格の ako、siya、sila 等がその次にきます。

 

Kaopisina mo sila. (肯定文)

 彼等はあなたのオフィスメートです。

Hindi mo sila kaopisina. (否定文)

 彼等はあなたのオフィスメートではない。

 

Ina ko siya.

 彼女は私の母です。 ina 母 ( nanay あるいは inay は「おかあさん」)

Hindi ko siya ina.

 彼女は私の母ではありません。

 

Sekretarya ko si Gloria.

 グロリアは私の秘書です。

Hindi ko sekretarya si Gloria.

 グロリアは私の秘書ではない。

 

 上の文の si Gloria を siya にすると

Hindi ko siya sekretarya.

 彼女は私の秘書ではない。

 

Nobyo mo ang kaklase kong iyon.

 私のあの級友はあなたの恋人です。

Hindi mo nobyo ang kaklase kong iyon.

 私のあの級友はあなたの恋人ではありません。

 

 上の文の ang kaklase kong iyon を siya にすると

Hindi mo siya nobyo.

 彼はあなたの恋人ではありません。 nobyo と男性なので siya は 「彼」 の意味。

 

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否定文 <述部の名詞が二音節の所有格で修飾される場合>

述部 + 主語の文で述部の名詞が二音節の人称代名詞所有格の niya、nila、namin 等で修飾され、主語が人称代名詞の場合は hindi の後に niya、nila、namin 等の所有格がきて、主格の ako、siya、sila 等はその次にきます。

 

Kaopisina niya ako. (肯定文)

 私は彼女のオフィスメートです。

Hindi niya ako kaopisina. (否定文)

 私は彼女のオフィスメートではない。

 

Nanay nila siya.

 彼女は彼等のお母さんです。

Hindi nila siya nanay.

 彼女は彼等のお母さんではありません。

 

Empleyado namin sila.

 彼等は私たちの従業員です。

Hindi namin sila empleyado.

 彼等は私たちの従業員ではない。

 

Pinsan ninyo siya.

 彼はあなたたちのいとこです。

Hindi ninyo siya pinsan.

  彼はあなたたちのいとこではない。
 

肯定文では述部の名詞をその後ろから修飾していた 「後置の所有格」 が、否定文になると hindi の直後にきて、もはや 「後置」 ではなくなり、その後には主格の人称代名詞がくるために、被修飾語の名詞と離れてしまって文の意味がつかみにくいとお感じのことでしょう。まったくそのとおりで、慣れるまでは確かにたいへんです。が、これも時間の問題で、次第に慣れてくるものなのです。

 

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