63. 市場へ行ってください

命令文と禁止文をすでに練習しました。でも「〜してください」と丁寧に話すように心がけたいものです。相手への「依頼文」をつくるにはいくつかのやり方があるのですが、このページでは、命令文に nga という前接語を追加することで「〜してください」という文にする練習をしましょう。

 Pumunta ka nga sa palengke. 市場へ行ってください。

nga は命令文とともに用いられると、命令口調をやわらげて依頼の文にする働きをします。前接語ですので文頭から2番目にこようとする性格を持っているのですが、上の文では、ka があるためにその次にきています。

 Bumili ka nga ng tisyu. ティッシュペーパーを買ってください。

PAKI-動詞 あるいは MAKI-動詞 というものを用いてもこの「依頼文」をつくることができるのですが、その前に次のページから説明する予定ですが、IN-動詞 というものの練習をする必要があると思いますので、ちょっと待ってください。(えっ? そんなにいっぱい動詞があるの? はい、実はもっとたくさん動詞があるのです。でも大丈夫。ひとつひとつやっていけばいいんですから。あわてる必要はないでしょう?)

 Magwalis ka nga ng sala. 居間を掃いてください。

magwalis は「ほうきで掃く」という意味でしたね。sala は「居間、リビングルーム」です。

上の文を「あなたたち」に依頼する文に言いかえると ...

 Magwalis nga kayo ng sala. (あなた方は)居間を掃いてください。

nga kayo よりも前にくるのです。

 


お手伝いさんに「ご飯を炊いてください」と依頼しましょう。「ご飯を炊く」という意味の動詞は magsaing です。

 ____________________. ご飯を炊いてください。

答えはもちろん次のようになります。

 Magsaing ka nga. ご飯を炊いてください。

magsaing が基本形です。
nagsaing (過去形) nagsasaing (現在形) magsasaing (未来形) と時制変化します。

 

お手伝いさんにやって欲しいことはいろいろあるんだけれど、「まず、ご飯を炊いてください」と言いたい時はどう言いましょうか?

muna という語を挿入してください。

 Magsaing ka nga muna. まずはご飯を炊いてください。


muna は前接語ですが nga よりも後ろにきます。もちろん ka よりも後ろです。この前接語の順番については、ひとつひとつ覚えていくしかありませんのでそうして下さい。

さて muna は「まずは、まず第一に」という意味ですから、他にもいろいろな仕事がお手伝いさんを待っているということでしょうか。次の文ではどうでしょうか。

 Maghugas nga muna kayo ng kamay. まず手を洗ってください。

kayo と複数の人への「依頼文」です。nga muna kayo よりも前にきています。

maghugas は「手や足を洗う、皿や野菜、米等を洗う」という意味で、「顔を洗う」には maghilamos を使います。

maghugas が基本形です。
naghugas (過去形) naghuhugas (現在形) maghuhugas (未来形) となります。

さて、kayo は丁寧に「あなた」という場合にも用いられましたね。覚えていますか? 年上の人、目上の人に丁寧に「まず手を洗ってください」と「依頼」する際は次のように言いましょう。

 Maghugas nga po muna kayo ng kamay. まず手を洗ってください。

あるいは親しい間柄での丁寧な表現として ho を用いることもできます。

 Maghugas nga ho muna kayo ng kamay. まず手を洗ってください。

nga po muna kayo あるいは nga ho muna kayo となる順番を覚えてください。丁寧、尊敬表現に ka は用いませんので、ka nga po/ho muna はありません。

 

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