66. 私たちはアントニオを待ちました
64 ページの例文でとりあげました IN-動詞 gawin についてです。
gawin 「つくる」の活用は次のようになります。gawin が基本形です。
語根
過去形 現在形 未来形 gawa ginawa ginagawa gagawin語根は gawa です。基本形は語根 gawa の最後の a をとったものに接辞 in をつけ gawin とします。
過去形は語根 gawa の最初の音節である ga の g と a の間に in を挿入します。ginawa です。
現在形は語根 gawa の最初の音節である ga の g と a の間に in を挿入し gina としたものに語根 gawa をつけます。ginagawa です。
未来形は基本形 gawin の最初の音節である ga を繰り返します。gagawin です。
過去形の文です。
Ginawa niya ang radyong ito. 彼はこのラジオをつくりました。
「彼はこのラジオを修理しました」という意味になる場合もあります。太字で示しました目的語に文の焦点がありますね。このラジオをつくった行為者の「彼」は人/人物で、もちろんたった一人しかいないわけですから、特定された存在ではあるのですが、この文の焦点ではありません。IN-動詞の文での「行為者」の「彼」は siya ではなく、niya です。
では上の文の行為者「彼」をジョンにしましょう。
Ginawa ni John ang radyong ito. ジョンはこのラジオをつくりました。
行為者ジョンは人/人物ですので、特定された存在ですが、この文の焦点ではありません。
次に行為者を「私のお父さん」 aking tatay にしましょう。
Ginawa ng aking tatay ang radyong ito. 私のお父さんはこのラジオをつくりました。
IN-動詞の文での「行為者」の「私のお父さん」は ang aking tatay ではなく、ng aking tatay となりますね。
IN-動詞 hintayin も64ページにでてきました。
hintayin 「待つ」の活用は次のようになります。hintayin が基本形です。
語根
過去形 現在形 未来形 hintay hinintay hinihintay hihintayin語根は hintay です。語根 hintay の後ろに接辞 in をつけることで基本形 hintayin となります。
過去形は語根 hintay の最初の音節である hi の h と i の間に in を挿入します。hinintay です。
現在形は語根 hintay の最初の音節である hi の h と i の間に in を挿入し hini としたものに語根 hintay をつけます。hinihintay です。
未来形は基本形 hintayin の最初の音節 hi を繰り返します。hihintayin です。
まず過去形の文です。
Hinintay namin si Antonio. 私たちはアントニオを待ちました。
太字で示しました目的語のアントニオに文の焦点があります。IN-動詞の文での「行為者」の「私たち」は kami ではなく、その ng 形の namin です。
では上の文の行為者を「リンダ」にしましょう。「リンダはアントニオを待った」のです。
Hinintay ni Linda si Antonio. リンダはアントニオを待ちました。
ちょっと混乱しやすい文ですね。「ni Linda が si Antonio を待った」のです。
次に行為者を「彼の恋人」 kanyang nobya にしましょう。
Hinintay ng kanyang nobya si Antonio. 彼の恋人はアントニオを待ちました。
IN-動詞の文での「行為者」の「彼の恋人」は ang kanyang nobya ではなく、ng kanyang nobya ですね。
ではこのページの最後に、上の「彼の恋人はアントニオを待ちました」という過去形の文を、現在形と未来形の文にしてみましょう。
ではまず現在形で、「彼の恋人はアントニオを待っています」です。
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答えは次のようになります。
Hinihintay ng kanyang nobya si Antonio. 彼の恋人はアントニオを待っています。
未来形の「彼の恋人はアントニオを待ちます」ですと、
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もうおわかりですね。
Hihintayin ng kanyang nobya si Antonio. 彼の恋人はアントニオを待ちます。